男性型脱毛症(AGA)とその他の脱毛症

AGA男性型脱毛症

男性型脱毛症(AGA)とその他の脱毛症

男性型脱毛症は遺伝的体質から発症
男性型脱毛症(AGA、Androgentic Alopecia)とは、およそ男性の三人に一人は発症する、もっとも一般的な脱毛症です。男性に多い症状なので「男性型」と呼ばれていますが、女性にも発症する脱毛症で、男性との比較では女性の発症者の数は少ないものの特に珍しくはありません。女性の場合は男性型脱毛症ではなく、びまん性脱毛症と呼ばれることもあります。
男性の場合、この脱毛症が起こる部位は、前頭部と頭頂部の部分、つまり生え際と頭のてっぺんの部分から禿げてくるという特徴があります。また、女性の男性型脱毛症の場合では、生え際からてっぺんにかけて中央の部分から禿げてくることが多いことが分かっています。
この男性型脱毛症は、この症状になりやすい体質とそうでない体質があることが分かっています。私は患者さんがこの体質かどうかは、髪を数本抜いて行う遺伝子検査でチェックしています。
この男性型脱毛症は、先ほど説明したように、ヘアサイクルが短い毛、つまり成長期が短いため、細い毛や産毛のような毛の割合が増えてしまうため全体として薄毛になっていきます。こうした原因として、男性ホルモンの一種であるテストロンの代謝物であるDHT(ジヒドロテストステロン)が、毛の成長を妨げることにあ
ることがわかっています。女性の男性型脱毛症場合は、血中のテストロン濃度は男性の20分の1から10
分の1と言われていますが、やはりテストロンが代謝物のDHTとなって毛の成長を妨げて、ヘアサイクルが短くなって発症するのです。
それでは、なぜ遺伝子検査によって、男性型脱毛症かどうかが判断できるのかを説明しましょう。それは、男女を問わず、ジヒドロテストステロンに対して感受性
が強い(男性型脱毛症になる)体質と、感受性がない(男性型脱毛症にならない)体質が遺伝的に決まっているからです。遺伝子検査によって、ジヒドロテストステロンに対しての感受性が判断できるので、その人が男性型脱毛症かどうかを判断できるのです。
この男性型脱毛症は、20代後半ぐらいから症状が進行していくことが多いのですが、早い人では10代から髪が薄くなっていくこともあります。
○毛が細くなってきた
○毛が柔らかくなってきた
○生え際があがってきた
○頭のてっぺんの部分が薄くなってきた
○髪のボリュームがなくなってきた
○抜け毛が増えてきた
○髪や頭皮があぶらっぽい
○フケが多い
などの症状を自覚したら、この症状である可能性があります。
男性型脱毛症は、一度薄毛の症状があらわれると持続的に症状が進行していきます。どの段階でも治療は可能ですが、早期の症状が進行していない状態のほうが治
療期間は短く、治療効果も高くなります。治療方法としては、毛髪再生治療として注目を集めている幹細胞抽出因子注入療法、フィナステリドなどの薬学的な療法、植毛レーザーなどがあります。

AGA男性型脱毛症の進行パターン

AGA男性型脱毛症の進行パターン

 

びまん性脱毛症

女性によくみられる脱毛症で、生え際からてっぺんにかけて、中心部に薄毛や脱毛が広がっていく症状です。

びまん性脱毛症

びまん性脱毛症

このびまん性脱毛症といわれる症状は、原因からいくつかに分けることができ、それぞれにあった治療法を行うことが必要となります。
まずは、先ほど説明した男性型脱毛症である場合で、これは先ほど述べたように幹細胞抽出因子注入療法やミノキシジルなどの薬学的な療法などを組み合わせる治療が最も効果的です。
次は女性ホルモンのバランスが崩れたときに発症する脱毛症です。第二次性徴以降、女性らしさをもたらす女性ホルモンの一つにエストロゲンがあるのですが、これが妊娠・出産や、更年期になると減少することが原因となって薄毛が起こると考えられています。
また、最近では「若年性更年期障害」と呼ばれる20〜30代など、まだ更年期になるには早い年齢で卵巣機能
が低下してホルモン分泌が減少する症状が引き金となって、脱毛が発症する
こともあります。この場合の治療は、ミノキシジル・フィンコムなどの薬学的な療法が効果的です。
最後に60代以降の方に見られるびまん性脱毛症をあげておきましょう。
この症状は、老化によるものと考えられる場合が多いのですが、この場合もミノキシジル・フィンコムなどの薬学的な療法が効果的です。

一時的な脱毛症

前にあげた男性型脱毛症や女性のびまん性脱毛症以外にも、頭皮のトラブルや血流障害によって一時的に脱毛が起こる場合があります。
急激に抜け毛が増えるなどの症状があれば、放置や自己流の判断をしないで、早期に専門医の治療を検討することをお勤めします。
○精神的なもの(過度のストレス)
ストレスをため込むと、食欲減退や睡眠不足、頭痛、便秘、下痢、肩こりなどいろんな症状が起こることがあるのはご存知の方も多いと思います。脱毛もまた、ス
トレスが原因となって起こることがあります。薬を使った体質改善などで症状が好転する場合があります。
○血流障害によるもの(食生活の乱れや間違ったダイエット、鉄欠乏性貧血など)食生活やきちんと栄養をとっていないと頭皮に栄養がいきわたらなくなり、毛の
成長に必要な栄養分も不足します。特にヘアサイクルで、休止期になって抜け毛が起こり、次に新しい毛が生えるときに栄養が足りないと、次第に髪は薄くなっていきます。
サプリメントなどによる栄養指導、医療ダイエットヘの切り替えなどによって症状が好転する場合があります。血流障害が原因と考えられる身体の免疫力の低下が起こると、風邪やインフルエンザなどにもかかりやすくなるので、自覚がある方は早めに改善を心がけることをお勤めします。
○病気によるもの(甲状腺の疾患-橋本病・バセドー病)
髪が薄くなって治療に訪れた方を診察してみると、甲状腺に関連する疾患が見つかることがあります。橋本病は、自分の甲状腺を異物と認識して抗体が攻撃し、甲状腺機能の低下をもたらす病気です。またバセドー病は甲状腺機能充進症の一つで、女性に多い病気です。
こうした疾患によって脱毛が起きた場合は、疾患そのものの治療も必要なので、脱毛の治療と並行して、疾患の治療を行うことをお勤めします。
○薬物の副作用によるもの(抗がん剤やピルなど)
抗がん剤やピルなどの薬の副作用で脱毛が起こる場合があります。薬物による副作用の場合は、そうでない場合とは異なる治療が必要となるので、治療前のカウンセリング・問診のときは、忘れずに飲んでいる薬や飲んでいた薬、治療中や治療歴などを医師に伝えることが重要です。
○頭皮のトラブル(脂漏性皮膚炎など)
フケが多い方や脂っぼい髪の方は、脂漏性皮膚炎など細菌による炎症が薄毛や禿げの原因となっていることもあります。
こうした頭皮のトラブルが原因となっている場合は、まず皮膚疾患の治療が優完となります。皮膚疾患の治療のめどがついてから毛髪再生の治療に移行していきます。
○パーマやヘアーカラーなどによるもの
パーマ液やヘアーカラーに使う溶剤には、刺激が強いものが少なくありません。皮膚が薬品に弱い方の場合や、短期間にパーマやヘアーカラーを繰り返した場合、
頭皮が薬品によって炎症やアレルギー反応を起こすことがあります。このトラブルが原因となって脱毛症のようになることがあるのです。こうした場合もまず、炎症やアレルギー反応の治療をしてから、毛髪再生治療を行います。

円形脱毛症

円形脱毛症は十円玉ぐらいの大きさで脱毛斑ができる病気で、皮膚疾患の中ではさほど珍しいものではありません。年齢・男女を問わないで、発症する疾患です。

円形脱毛症

円形脱毛症

脱毛斑は一つだけできることもあれば、いくつもできることもあります。また、頭髪全体に脱毛斑ができて毛が全部抜けるようなケースや、まれに身体の体毛が全部抜けることもあります。また、これはなかなか治りにくいのですが、髪の生え際が横にそろって帯状に抜けるような症状もあります。
円形脱毛症は、そのまま放置しておいても時間がたてば自然治癒することもあるのですが、一方で長期間症状が継続することや脱毛の範囲が増えるこ
とも少なくないので、脱毛斑ができたことに気づいたらなるべく早く治療を検討なさることをお勧めします。 原因についてはストレスとの関連が大きいとも言われてきましたが、現在では自己免疫の異常が引き起こす症状ととらえることが一般的です。メカニズムとしては成長期の毛根がリンパ球の炎症によってダメージを受けて、それが原因で毛髪が抜けていくのです。

脱毛症のタイプを診断するための遺伝子解析 AGA診断

脱毛症(薄毛、禿げ)治療においては、まず脱毛症が男性型脱毛症(AGA)と特定できるかどうかを診断するために、初めに簡単な遺伝子解析を行う方法があり
ます。遺伝子解析という言葉を聞くと、仰々しく思われる方もいらっしやるかもしれませんが、検査は簡単で、毛髪を数本程度抜くだけです。この毛髪を専門の検査
機関で遺伝子解析し、男性型脱毛症になりやすい体質か、なりにくい体質化を判定します。
この遺伝子解析を行うと、正確に脱毛症のタイプを判定することができるので、もっとも的確な治療を行うことが可能になるのです。
男性型脱毛症(AGA)治療の薬を飲み続けていても、別の症状である場合は、「百害あって一利なし」ということにもなりかねません。まずは、「どんな症状なのか」をきちんと見極めることが、正しい治療法を選ぶために大切なのです。

フィンコム(フィナステリド)

◇毛の成長を阻害するジヒドロテストロン(DHT)
少し専門的な話になりますが、ここで毛の成長のメカニズムと男性型脱毛症はなぜ起こるかについて、かいつまんで説明しておきます。
まず、毛の成長について見てみましょう。毛の根元には毛乳頭を取り囲むように毛母細胞があることは、すでに説明しました。この毛乳頭にある毛細血管から血液として栄養が運び込まれ、細胞が分裂を繰り返して髪は成長して伸びていっているのです。
このとき毛乳頭から毛母には、成長を促すための発毛シグナル(信号)が定期的に継続して出ています。
しかし、男性型脱毛症の方では、ジヒドロテストロン(DHT)が邪魔をしてこの発毛シグナルが毛母に伝わらなくなることで、毛母で活発な成長が起こらなくなり、太くて硬い健康な毛ではなく、十分成長していない細く柔らかい毛や産毛になってしまうのです。
このジヒドロテストロンは、男性ホルモンの一種であるテストロンという物質が酵素の働きで変換されてできます。男性型脱毛症になる方はこのジヒドロテストロンに対して、遺伝的に敏感に反応してしまう体質であることがわかってきました。遺伝子解析を行うのは、このジヒドロテストロンに対して敏感に反応してしまう体質かどうかを調べるために行うのです。
ジヒドロテストロンに一度反応してしまうと、毛の成長はどんどん阻害されていき、男性型脱毛症を発症することになるのです。

ジヒドロテストロンを防ぐ薬フィンコム(フィナステリド)

男性型脱毛症は、ジヒドロテストロン(DHT)という悪玉の男性ホルモンによって引き起こされるので、このジヒドロテストロンを抑えることで、毛乳頭から毛母に
伝わる発毛シグナルを邪魔することを防ぐ薬が開発されています。それがフィナステリドです。このフィナステリドは、テストロンという善玉の男性ホルモンが、ジヒドロテストロンという男性型脱毛症を引き起こす悪玉男性ホルモンに酵素還元されるのを防ぐ働きを持っています。それによって発毛シグナルが毛母細
胞に伝わるようにして、毛が正常に成長するように正すのです。
 

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