脱毛の要因

脱毛の要因

AGA(男性型脱毛症)の要因

移り変わる脱毛要因トップ3
脱毛の要因は、時とともに変化している。
1999年頃までの簿毛の要因のトップは、洗髪不足であった。
その頃は、洗髪するとハゲになるという風評が、まだ当たり前のように浸透していたので、ほとんどの相談者たちはハゲになるのを避けるために滅多に洗髪してい
なかった。
「何日も洗髪しないでいると頭皮がかゆくなるので、仕方なく洗髪する」というその方たちの頭皮は、酸化した皮脂と、垢、汚れが幾重にも重なってできたフケが、頑固にこびりついて茶色く、しかも、厚く固くなっていた。
頭皮に汚れが堆積していては、毛母細胞が弱ってしまい、せっかく発毛しても髪が成長しきれずに抜けてしまう。
洗髪不足の次に多かったのが、粗悪なシャンプー(肌に良くない成分でつくられたシャンプー)の使用と、シャンプー法の間違いによる、頭皮の肌荒れであった。
髪と肌は同じ成分なのだから、毎日使用するシャンプーは、肌に良い成分でつくられたものでなければならない。
しかし、この頃はまだ髪と頭皮は肌とは別のものという考えが主流で、市場には粗悪なシャンプーが数多く出回っていた。
だからこの場合も、良質のシャンプーとコンディショナーを使用して、正しいシャンプー法を実行して、肌に良い成分でつくられた育毛剤を使用することで、脱毛は簡単に解消された。つまり洗髪不足と、シャンプーの選択ミス、シャンプー法の間違いがもとで薄毛になってしまった方の脱毛は、いずれも髪と頭皮を傷めることなく汚
れのみをきれいに洗い落とす良質のシャンプーとコンディショナーで正しく洗髪した後、これもまた、よい育毛剤を使用してもらうだけで、面白いほど簡単に解消できた。
ただ、ストレスが原因の場合、脱毛の回復はストレスの度合いによって左右されるので、回復にかかる時間は人によって大きく変わる。したがって回復までの時間の予測ができないのが、現実である。
ストレスや「薬害」(後に詳しく述べる)を除けば、脱毛の回復は簡単である。しかし、本来なら、簡単に解消されるはずの脱毛が、当人の不注意がもとで、なかなか回復できなくなってしまうケースもある。 たとえばこの頃「頭皮をたたくと育毛に良い」という、とんでもない風説が幅をきかせていたため、ブラシなどで、1日300回以上も頭皮をたたくのを日課にしていた方たちもかなりいた。
しかし、頭皮をたたいても毛細血管を含む皮下組織を傷つけ、時には破壊してしまうだけで、発毛や育毛が促進されることはない。そればかりか、皮下組織が傷ついたり破壊された頭皮の脱毛は、いうまでもなく回復困難に陥ってしまうので、絶対に頭皮をたたいてはいけない。とときであった。
2003年の統計では、「皮脂が脱毛の要因である(皮脂が毛穴に詰まって発毛を妨げる、毛根を弱らせる、育毛剤の浸透を妨げるなど)」という、間違った風説が蔓延した結果、1日に何度も洗髪する方や、1回のシャンプー時聞か5分以上とい
う方、中には10分以上も洗い続けるといった方など、シャンプーのしすぎなどで、脱毛になってしまう方が統出した。1999年の頃とはまったく逆の状況になったのである。
しかし、これまでも述べてきたように、皮脂はーーたちの髪と頭皮を護るために分泌される大切な成分であって、決して脱毛の要因ではない。
また、「アロエの汁やみかんなどの果汁を頭皮に塗ると育毛に良い」という、冗談のような育毛法がまことしやかに流布され、この風説を真に受けた方たちが、真剣に実行してしまった。
頭皮に塗り付ける素材は、その時々と人によって様々に変わり、みかん、りんご、黒ごま、アルコール、きな粉、ドクダミ、よもぎ等々、多種多彩で、困ったことにこれらの風説は今も根強く残っている。
しかし塗り付ける素材が問題なのではない。いかなる素材であっても頭皮に直接塗り付けると、汚れに変わるか肌荒れのもとになるだけで、育毛の助けになることはない。
頭皮に肌荒れなどのトラブルがあると順調な発毛・育毛が望めないばかりか、次第に抜け毛、脱毛が進行する。
頭皮への過剰なケアは、トラブルのもとになるだけである。
そしてこの頃、以前はごく稀であった「薬害」による脱毛が猛烈な勢いで増え始めた。
「薬害」については後に詳しく述べるが、1999年頃の薬害は、塗り薬、飲み薬など、病の治療目的で投与された薬物の影響によるものであった。
2007年の統計から、ついに薬害による脱毛が全体の半数を超える事態になったが、この頃の「薬害」は、健康食品(サプリメントなど)の普及に伴い、それらの過剰摂取成分が脱毛を引き起こすケースが大多数を占めるようになったと感じている。
しかも、健康食品の多様化に伴って、今後も増え続けるものと思われる。
薬害による脱毛は、進行が急速で、かつ、回復が非常に困難なケースとなる。
脱毛の要因は、年々多様化する一方で、しかも、回復困難な脱毛が増え続けている。
実に、実に、困った現象である。
時とともに新たな風説が生まれ、多くの方がその風説に振り回されて脱毛を進行させてしまっているのである。
このように、多くの方が脱毛を進行させてしまう最大の要因は、髪と頭皮についての間違った認識を持ってしまっているからで、もし、髪と頭皮についての正確な知識があれば、次々に生まれる間違った風説に惑わされて脱毛を進行させてしまうことはないと思われる。

やってはいけない育毛法

脱毛を進行させてしまう最大の要因は、おおかたの場合、日常のヘアケアに問題があるか、さらには見当違いな手入れを施して頭皮と毛細血管を傷めてしまうからであ
る。様々な育毛法の中で、やってはいけないと判断される育毛法を挙げてみる。
やってはいけない育毛法①
スキッとするトニックや育毛剤を継続使用する
スキッとする感覚は、頭皮の熱が瞬時に奪われるために起こる感覚で、これが繰り返されると、急激な温度変化から脳を護ろうとする保護システムが慟いて、頭皮が次第に厚く固くなる。その結果抜け毛がひどくなる。
やってはいけない育毛法②
皮脂を根こそぎ取ろうとする
皮脂は脱毛の原因ではない。
皮脂を根こそぎ取り除こうとする行為は髪と頭皮を傷めて、さまざまなトラブルを引き起こし深刻な脱毛を招いてしまう。
やってはいけない育毛法③
頭皮をマッサージする
マッサージによって発生する熱に対抗して皮脂が過剰に分泌されるようになってしまう。
また、摩擦によって顕皮が次第に厚く固くなり、結果、脱毛症を引き起こす。
やってはいけない育毛法④
頭皮をたたく
頭皮や毛細血管を含む皮下組織を傷つけ、時には破壊してしまう。
やってはいけない育毛法⑤
高周波、低周波などを頭皮に施す。
皮下組織の破壊と変質につながり、時間の経過とともに、深刻な脱毛を引き起こす。
やってはいけない育毛法⑥
果汁や、桂物の汁などを頭皮に塗る
手足に果汁や植物の汁などを塗るとべたつくのが分かる。べたつきは汚れである。果汁や植物の汁などを頭皮に塗っても、頭皮を汚すだけで、育毛効果は全<ない。むしろ肌荒れや抜け毛などのトラブルを招く。
やってはいけない育毛法⑦
機械、器具などを使用して、育毛剤を浸透させる
皮膚のバリアー機能をやぶって不要な成分を含む、さまざまな成分が過剰に取り込まれ、結果、深刻な脱毛を引き起こす。
やってはいけない育毛法⑧
健康食品、サプリメントを常用する
特定成分の過剰摂取は、急激な脱毛現象を引き起こすことがある。

塗り薬、飲み薬がもたらす脱毛

放射線治療や、抗がん剤の副作用で髪が抜けてしまうことがあるのはよく知られているが、病の治療目的で使用された薬が原因で、脱毛症になってしまう事実は意
外に多い。なぜなら、私たちが使用するすべての薬は、「毒をもって毒を制する」ものであり、言い換えると、病原菌を退治するための毒を、私たちは「薬」と呼んでいるのである。
たとえば、以前保険金目当てに、市販の風邪薬をビタミン剤と偽って飲ませ続けて、被害者を死に至らしめた事件があった。たとえ風邪薬であっても、元は「毒」である事実を如実に知らせる事件であった。
本来私たちの身体には、生命を護るためのさまざまな保護機能が備わっており、必要以上に薬物を摂取してしまっても、大半が汗や大小使、髪の毛などに混じって体外へ送り出される仕組みになっている。
しかし摂取された薬物(毒)が身体の排泄機能を上回ると、頭皮下などに不純物として蓄積し、やがて、脱毛症などの深刻なトラブルに発展してしまう。
これら薬の副作用による脱毛現象を、他の要因で引き起こす脱毛現象と区別して「薬害」と呼んでいるが、副作用による脱毛は、特定の薬剤だけで起こる現象ではない。
たとえば、炎症を抑えるのが目的で服用した抗炎症剤の成分は、血液に取り込まれて体内を巡る。つまり、炎症がある箇所を含む身体のすべてが、薬剤の影響を受ける。
そして、体内で消化しきれなかった余剰分は、老廃物として、汗や大小便などによって排泄される。
ビタミン剤などを多量に服用した後の小便が、独特な臭気を放つのはこのためである。
また、塗り薬の場合、ひとつひとつの、ニキビや吹き出物、湿疹に対応した量だけが、正確にその箇所だけに限定塗布される訳ではない。おおかたの場合必要量以上に周囲にまで塗布され、皮膚を通して体内に吸収される。この現象を経皮吸収と呼ぶ。 このように体内に取り込まれて、汗や大小便などで排泄しきれなかった老廃物(残留成分)が髪の毛に含まれて体の外に運び出される仕組みになっているが、残留成分の量が多くなると、髪の毛をつくる細胞である、毛母細胞の働きが弱くなって、やがて脱毛現象が現れる。

健康食品と脱毛

「健康食品が原因で脱毛になる」と言われてもピンとくる方は少ないが、事実である。
私たちは、特定の栄養素などを錠剤、粉状、液状、カプセル状などに濃縮したものを健康食品、あるいはサプリメントと呼んでいるが、これらを常用すると、特定成分を必要以上に摂取してしまう結果になる場合が多々ある。
すると、過剰に摂取され体内で消化しきれなかった余剰分は、老廃物として、汗や大小便などによって排泄されるが、排泄しきれなかった成分が、残留成分(不純物)として頭皮下に集積する。そして髪の毛に含まれて体の外に運び出される仕組みになっているが、残留成分の量が多くなると、髪の毛をつくる細胞である、毛母細胞の働きが弱くなって、やがて脱毛現象が現れるのは、薬の副作用の場合と同様である。
この脱毛現象も分かりやすく「薬害」と呼んでいる。
この場合の脱毛は、急激で深刻なため、中には心の病まで抱え込んでしまう方もいる。
では、健康食品などをどのくらい摂取すると、過剰摂取になって、脱毛につながるのかと問われる方がいるが、その体質によって個人差がある。たとえば、おちょこ一杯の酒で酩酊してしまう方もいれば、5合のお酒が入っても平気な方もいる。
また、ひどく酩酊した後の酒気が、翌日にはきれいに取れる方と、二日酔いはおろか、何日も残ってしまう方がいる。
健康食品などの残留成分が原因で引き起こす脱毛の場合も同様で、摂取された量に関係なく脱毛現象が起こり、とりやめた時期に関係なく、脱毛現象が続く。
健康食品、サプリメント、美容食品、プロテインなどを常用することによって、脱毛現象が起こる場合があるという事実をぜひ知ってほしい。

ストレスと脱毛

慢性ストレスと脱毛
現代はストレスの時代といわれるが、食料の確保が難しかった太古の昔も、今とは違う大きなストレスがあったろうし、戦が絶えなかった戦国時代の人々のストレスが、今より少なかったとは考えにくい。
したがって、現代社会のストレスによって、脱毛が急増している訳ではないが、ストレスが原因で、薄毛になってしまう方が多いのも事実である。
私たちの血管に分布している交感神経は、血管を収縮させる作用があり、副交感神経は、血管を拡張させる。
人は強いストレスを受けると、交感神経が過剰に働いて血管を収縮させてしまう
強烈なストレスで胃の働きが悪くなってしまうのもこのためである。
頭皮の毛細血管も、このストレスの影響で収縮してしまうので、髪をつくり出す毛母細胞への栄養補給が滞りがちになってしまう。しかも慢性ストレスの場合は、ストレスを感じるたびに毛細血管が縮んでしまう。
その結果、毛根への栄養が届きにくくなるので、毛母細胞の働きが弱くなり、髪が細くなったり抜けたりして、徐々に薄毛が進行する。
ストレスがなくなれば、髪は徐々にもとの状態に回復するが、ストレスを受ける環境から抜け出せない場合は、年齢に関係なく、育毛剤の力を借りて、毛母細胞ヘの栄養補給を行う必要がある。
ただし、育毛剤は、刺激や血管拡張によって一時的に血流を促進させる目的でつくられたものではなく、必ず栄養補給を目的としてつくられた育毛剤を選択しなければならない。

十円ハゲ(円形脱毛症)はすぐ治る

円形脱毛に代表される急性脱毛は、非常に強いストレスで血管が急激に収縮して、毛根部分から離れてしまい、毛根への栄養補給が完全に断たれてしまうために現れる一時的な現象である。
強いストレスによる円形脱毛は、ストレスが解消されると同時に血管の収縮も回復するので、髪は早々に蘇生する。おおかたの場合、放っておいても3ヵ月ほどで回復し、脱毛の痕跡は跡形もなく消えてしまう。
この円形脱毛は、急激で非常に強いストレスがあってから約1ヵ月から3ヵ月後に現れる。これは、毛根への栄養補給が途絶えても、毛乳頭と呼ばれるところに栄養素が蓄えられているため、しばらくの間はその蓄えられた栄養素で髪が留められているからである。
そのため、実際に円形脱毛が現れる頃には、ストレスの有無を指摘されても、本人には思い当たらない(ストレスの自覚がない)場合が多くある。

AGA(男性型脱毛症)は治る

これまでに繰り返し説明しているように、髪の毛は必要があって人体に備わっている。本来なら生涯なくなるものではない。
そして、髪の仕組みと役割に照らしてみても、よほど特殊な病でなければ、人は基本的に絶対にハゲない仕組みになっている。
つまり脱毛は、間違った手入れなどが原因で現れる一時的な現象に過ぎないのだから、適切な手入れを施せば、豊かで健康な髪が蘇るのは、自然なことなのである。
もともと髪があった場所に、再生させればよいのだから、発毛・育毛は、さほど難しいものではない。
ただ、脱毛現象が改善するまでの時間には、個人差かおる。個人差が生じるのは、個々の体質と、これまでの育毛経歴による。
つまり、間違ったさまざまなケアによって、頭皮が受けたダメージの程度によって改善までの時間が追ってくる。
当たり前のことだが、ダメージが大きいほど、改善には時間がかかる。
頭皮のダメージを大まかに3段階に分けてみると、
●原皮表面のダメージ
(粗悪なシャンプーや間違ったシャンプーー法などによる頭皮表面の汚れ、肌荒れなどのトラプル)
●頭皮の皮下組織にまで及ぶダメージ
(頭皮を叩く、高周波などを頭皮にあてる、育毛剤浸透器具を使用するなど、皮下組織を損傷、破壊する行為をした場合など)
●頭皮下に不純物が多量に蓄積していることによるダメージ
(薬剤、健康食品などの過剰摂取、肌に良くない成分を多量に含んだ育毛剤の長期使用など)となる。
頭皮表面のダメージだけで、肌に良くない成分が含まれた育毛剤の使用歴がない大方の場合は、半年もあれば髪は完全に本来の状態に回復する。
肌に良くない成分が多量に含まれた育毛剤の使用歴があっても、その影響が頭皮下に及んでいなければ、ほぽ間違いなく2年以内に回復する。
しかし、頭皮を叩くなどの間違った手入れを続けて、頭皮の皮下組織にまで及ぶダメージがある方の場合、完全回復までに要する時間は皮下組織の損傷の度合いによって大きく違ってくる。また、その場合、頭皮の改善過程で短い抜け毛が繰り返し発生する。
発毛・育毛は、時間との戦いになるが、肌に良い成分でつくられた、シャンプー、コンディショナーー、育毛剤などで、正しく手入れすれば髪が回復するので、くれぐれも間違った風説に惑わされて、余計なことをしないように、心していただきたい。トラブルの起きてしまった頭皮には、決して刺激を与えたり過剰なケアを施さないことが改善のカギとなる。
ちようどイソップ物語の「北風と太陽」に出てくる旅人が、北風が吹くと寒さから身を守るためにより強くコートを巻きつけるのと似ている。旅人のコートを脱がせたのが、北風ではなく太陽だったように、髪と頭皮に刺激を与えないで、肌に良い成分で無理なく手入れを続けると、厚く固くなった頭皮も、バリアーが徐々にゆるまって、やがて頭皮が本来の姿と機能を取り戻す。
そうなると、その後の発毛・育毛は早い。頭皮下に不純物が多量に蓄積している場合は、不純物の量が毛母細胞の活動を妨げないレベルまで排出されないと、発毛・育毛は実現しにくいが、決してあきらめることはない。