脱毛のメカニズム

脱毛メカニズム

AGA(男性型脱毛症)のメカニズム

何故ハゲるのか?
アリストテレスの考察
脱毛には「病的脱毛」と「男性型脱毛」の2種類あります。これから説明していく脱毛の基礎知識は「男性型脱毛」についてです。
まず、何故ヒトはハゲるのでしょうか。
現代医学をもってしてもコレという明確な原因はつきとめられていないのですが、紀元前という大昔からハゲは人々にとって大きな問題でした。なにせ、古代ギリシャの哲学者・アリストテレスがハゲについての言葉を残しているのです。
「すべての動物のうち、ヒトはもっとも顕著にハゲる?」。
そしてその後、「性交の時期より前には決してハゲない。自然のこととして、性交をしたがる男はハゲる。女はその性質が子供に等しいのでハゲない。女と子供とは精液を分泌する能力を欠くからである。宦官もまたハゲない。女性状態への移行のためである。成長してから生える毛はまったく生えず、去勢時にそれを有している場合には、陰毛のほかは脱落する。女性も同様に、陰毛を除いて成長後の毛の新生をみない」と続きます。
宦官とは、古代中国における一種の役人のことで、思春期を迎える前に去勢されてしまうので男性ホルモンをつくる機能をなくします。その記述より前の「性交をしたがる男はハゲる」というのは、性交をしたがる年齢、つまり男性としての機能がととのった身体になるとハゲる人も出てくるということだから、ハゲには男性ホルモンが関係しているということを指摘しているのです。
そんな時代にハゲとホルモンの関係を洞察していたアリストテレスはすごいと思いますが、それ以降は約2千年の間ハゲについての研究はあまり進んでいませんでした。ただ、あらゆる方面から出された説はいろいろあり、どれも『絶対コレー』という決定的なものではありません。

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AGA(男性型脱毛症)の原因は遺伝?それとも・・・

アリストテレス以降出てきた脱毛の原因の諸説を紹介すると、
・呼吸する息の中に毒性物質が含まれていて脱毛の原因となる
・ヒゲを剃ると同時に頭髪が弱くなる
・帽子の着用が頭部の血液循環を妨げ、脱毛する
・神経を消耗させると毛根部分が狭まって脱毛する
・血管にコレステロールがたまってくると血行が悪くなって脱毛する
などなどさまざまですが、20世紀初頭にドイツの医師シャインが発表した「頭皮緊張説」は注目を集めました。
生まれた時は頭蓋骨の上の骨膜にさらに帽状腱膜という膜があり、頭蓋骨が大きくなるにつれてこの帽状腱膜との発育バランスが悪くなります。すると頭皮が緊張して突っ張る
ようになり、血液の循環が悪くなるので毛根部に栄養がいきにくくなり脱毛する、という説。この説にしたがってつくられた「頭皮緊張緩和器」なる器具もあります。
そして、現在もいちばん有力とされているのが「遺伝子説」です。脱毛を気にする男性は、一度は父、祖父とさかのぼってそのハゲ具合を思い描いたでしょう。
男性型脱毛は男を通して優性に、女を通して劣性に遺伝します。しかし、人間は父親と母親から遺伝子を一個ずつもらって一対の遺伝子をもっています。若ハゲになる可能性は、
祖父や父など男性だけでなく、女性のもつ遺伝因子からも影響をうけることもあるのです。
ということは、父親か母親のどちらかの家系にハゲの遺伝があれば、男性はハゲる可能性が高いといえます。女性はハゲの遺伝子が父方・母方から2つあってもハゲるということはまずありませんが、一つもっていればその息子が遺伝子を受け継ぎハゲる可能性をもってしまいます。
また、遺伝研究が進む中、若ハゲの遺伝因子だけでなく別の因子(修飾因子)も若ハゲになるかどうかに影響するということが解明されてきました。たくさんの因子が複雑にからみあうという遺伝形態なのですから、ことはそう単純ではありません。

AGA(男性型脱毛症)と男性ホルモンの関係

アリストテレスが暗示した『男性ホルモンによる影響』をさらに突き詰めたハミルトンという人もいました。彼はさまざまな年齢で去勢された人を集め、去勢による発毛状態の変化や、彼らにテストステロン(男性ホルモンの一種)を注射するとどう変化するかを実験しました。
この実験によってわかったことは、男性ホルモンが脱毛に関係すること、しかし、若ハゲの家系にない人は男性ホルモンの有無は関係がないということでした。
さらにハミルトンは、血中のテストステロンの量を若ハゲ、非若ハゲに分けて調べましたが違いはありませんでした。このことは、男性ホルモンの量の多少がハゲになる可能性を決めるわけではないという結論を導き出しました。
そしていくつかの実験を経て到達した最終的結論は次の通り。
「男性型脱毛症はテストステロンによって起こるが、その感受性は家系によって遺伝的に定まっている。また、テストステロンの感受性は血中濃度の高低によるものではなく、毛包特有のものである」
話はややこしくなってきましたが、つまり、ハゲと男性ホルモンは深い関係にあるのですが、ただ男性ホルモンが多いからハゲるというわけではなく、男性ホルモンに対して毛を作り出す毛包がもっている感受性の違いが、ハゲるかどうかを決定するということです。男性ホルモンの過剰とあるX要因が揃ってはじめてハゲに結びつくのです。
男性ホルモンは思春期の頃増え始め、2十5歳前後にピークに達し、それからは少しずつ下降線をたどります。この経緯の中でホルモンが一定レベルに達した時、男性ホルモンに対して強い感受性をもつ人はハゲはじめるという考え方をされるようになりました。
ちなみに、よく世間ではハゲは精力絶倫といわれますが、これは『男性ホルモンが多い人がハゲる』という間違った俗説がまかりとおっているせいでしょう。葦毛男性が女性にあまり好かれないのは『ハゲはスケベ』というイメージがあるせいでもあります。しかし、男性ホルモンの量の多少はハゲに関係がないことは実証済みなのですから、女性の皆さんはそこのところだけはイメージを変えてあげてください。そして、『あの人絶対スケベよ』と葦毛さんをさして言っている人がいたら説明して訂正してあげましょう。
毛髪はどこでつくられる?
脱毛が気になり出していてもたってもいられない人、すでにかなり頭髪が寂しくなっている人はとにかく一も2もなく対処法を探り当てたいと思いますが、やはり戦う前に相手を知らねば・・・・・・ではありませんが、基礎を固めて問題にたち向かうためにも頭髪の構造など、髪そのものについて知っておきましょう。
ヒトの身体のなかで毛のはえる場所は胎児の時代に決まっていて、一生毛根の数が増えることはありません。10万本から15万本あるといわれる頭髪の数も、毛根の数が変わらないのだからそれ以上に増えることはありません。
そこで気になるのが毛根という存在。
毛根とは、皮膚の外に出ている毛髪に対して頭皮内のすべての部分をさします。毛は普通皮膚に4〜5ミリほど埋まっていて、表皮から下が毛根になります。毛根の上の方には毛をしっかり支えている組織や皮膚組織や表面を潤わせて保護するための脂を出す皮脂線という器官があり、ケラチン生成帯や髪の毛を製造する毛球部が奥のほうにあります。
この毛根部分が入っている皮膚のくぼみを毛包といい、いわゆる毛穴です。髪の毛が作られる毛球の内部には皮膚が少しくいこんでいて、ここが身体と毛をつないでいる毛乳頭といいます。ここには毛母細胞がいくつもあって、つねに活発に細胞分裂をくりかえして毛を生んでおり、毛乳頭はその毛母に栄養を送り込んだり毛母組織をコントロールしたりしています。 この毛母細胞が毛包部分を押し上げ、毛髪が発生するのです。
毛髪の構造
毛根で製造された毛はどう
いう構造になっているのでしょうか。毛の断面図を顕微鏡でみると、3層構造になっているのがわかります。中心にあるのが柔らかい毛髄で、次に厚く広がっているのが主要部分である毛皮質。髪の主要成分はタンパク質で、各種アミノ酸のうちシスチンという物質が多いためにシスチン結合という現象が起きて毛に強い弾力性を与えます。毛皮質にはタンパク質の細い繊維が密集し、それによってこのシスチン結合のほかにもペプチド結合や水素結合を起こして強い毛をつくっているのです。
そして髪のいちばん外側はシャンプーのコマーシャルなどでよく耳にする「キューテイクル」(毛小皮)と呼ばれる薄い膜となっています。このキューテイクルは小さな皮が上に向かってウロコ状に重なり、そのひっかかりのため毛が休止期になってもすぐには抜けないようになっていたり、外からの物理的な刺激や化学的な侵入を防いだりと、毛を守る働きをしています。
髪には3種類ある動物の毛は暖かいけれど、人間の毛髪で仮にコートを作っても保温効果はあまりありません。これは、動物の毛は中心部に空気が詰まっていて、人間の毛は中がぎっしりと詰まっているからなのです。
その中心部には毛髄があり、毛髄とメラニン色素の有無によって毛は3種類に分類されます。
1、うぶ毛……胎児の初期の頃は全身がうぶ毛でおおわれています。これには毛髄もメラニン色素もありません。うぶ毛は満2歳頃にほとんど生え変わり、軟毛に変わります。
2、軟毛……毛髄はありますがメラニン色素は少なく、うぶ毛より少し太いですが色は頼りない感じです。赤ん坊の頭に生えている髪はこの軟毛です。
3、硬毛……成長するとともにメラニン色素が増え、腰がでてきて硬毛になります。いわば完成した状態の終毛であり、思春期にはわき毛や陰毛もこの硬毛になります。
しかし哀しいことに、思春期を過ぎ抜け変わりを何度も繰り返していくうちに硬毛は軟毛に、軟毛はうぶ毛にと、逆のコースをたどって髪の一生を終えていくのです。ただ、老人になってうぶ毛になるのは自然なことですが、20代、30代でもはや硬毛から軟毛へと移行していくことが『若ハゲ』なのです。

髪の一生『ヘアサイクル』

髪の周期
ハゲになる要素をもっていなくても、私たちの頭髪は普段の生活の中で毎日脱けています。しかしこれは当たり前のことで、寿命を迎えた髪の毛は自然に抜け落ち、同じ毛穴からまた新たな毛が生えてくるのです。
毛の寿命は男で2〜5年、女で4〜7年。この髪の一生、つまり発毛から脱毛までの一循環を『ヘアサイクル』と呼びます。サイクルを大きく分けると成長期、退行期、休止期、脱毛と4つの段階になります。 まずはどんどん伸びる成長期。このときは髪の毛を製造する「毛母」が、栄養を送り込み製造をコントールする「毛乳頭」によってさかんに細胞分裂を繰り返し、やがて毛髪となって頭皮の外へ出ていく時期です。
退行期になると、毛乳頭は毛母細胞と離れ、毛根が頭皮に向かって縮小しはじめます。
もうこの段階では毛根は機能低下しており、髪の毛は作れなくなっています。
毛包の縮小が止まると、頭皮にとどまっているだけで成長しない状態が約3ヵ月続きます。これが休止期。
そして、休止期間が終わると毛球部では再び細胞分裂が始まり、毛球は下部へ沈み込んでいきます。毛は抜けていきながら、次の発毛準備も毛根では行なわれています。

毛周期・ヘアサイクル

毛周期・ヘアサイクル

一本一本異なる周期と寿命

前にも書いたように、毛は皮膚から唐突に生えているのではなく、皮膚下に埋まっている「毛包」で作られています。
その毛包の数は10〜15万くらいあって、普通に髪が生えている人の場合、約90%の毛包から毛が生えているといわれています。では残りの10%はというと、次の発毛の
準備をしている休止期にある毛包です。
ここでヒトと動物とを比べてみると、ヘアサイクルの違いがわかります。犬や猫はいっせいに毛が生え替わるのだから、一本一本の毛のサイクルが同調しているわけです。しかしヒトの毛髪の場合は、それぞれ2〜7年という寿命はあっても、成長期の期間、休止期の期間などは一本一本違うのでいっせいに生え替わるということはありません。毛周期を経て抜け落ちる髪は一日約70本といわれます。「そんなに抜けて大丈夫かな」
と不安になりますが、休止している毛があれば成長している毛も同時に存在しているのがヒトなのです。シャンプーやブラッシングなどの際、まとまって抜けることがあってもそれほど気にする必要はありません。
しかし、ハゲ化が始まっている人の場合は一日200本抜けることもあり、これは気にしないではいられません。これはその人それぞれの原因によって、髪の生産が脱毛に追い
つかなくなったのです。

脱毛のメカニズム

抜け毛を観察してみよう
大量の毛が同じ場所からゴッソリと抜けたらそれは「円形脱毛症」の心配をしなくてはなりません。でも、ここで問題にするのは長期的に抜ける数がどんどん増えていく場合です。
ハゲはじめた人の場合、簡単にいうと髪の寿命が短くなっているわけで、頭髪は一日に平均0.35ミリ伸びますが、仮に3ヵ月で若死してしまう髪なら3センチくらいで脱毛してしまうことになります。
そこで、自然な抜け毛と若死の抜け毛との違いが気になります。
もし、ハゲの予兆を感じているのなら、自分の抜け毛を親察してみることをお勤めします。ふつうの毛髪は0.08ミリ前後の太さがありますが、抜けた髪がそれだけの太さなら自然の脱毛でしょう。でも、もっとやせて弱々しい抜け毛は成長しないうちに若死した髪なのです。こんな抜け毛が多くなればなるほどハゲ化が進んでいるということです。
ためしに抜け毛を集めて白紙の上に並べてみてください。細くて短い毛がみつかったら要注意。もちろん、なかには切れ毛や理容室でカットして短くなった毛もありますが、それらと脱毛は毛先が違うのですぐわかります。衰弱して若死した髪はスーツと先細りしているのです。

脱毛メカニズム

脱毛メカニズム

前頭部と頭頂部からハゲるのはナゼ?
毛によって寿命が違うことは前に述べた通りですが、このことから脱毛についての重要なひとつの見方が専門家によって生まれました。
それは、発毛・脱毛のきっかけなどを最終的に決定する決め手は、その人自身の身体にあるのではなく、一本一本の毛の側にあるのではないかということです。それはつまり、一個一個の毛包が異なった性質をもち、独立して活動しているのではないかとも考えられます。
皮膚の移植手術による実験例で、毛が生えている後頭部の皮膚はどこに移植しても毛が生えるけれども、ハゲている部分をどこに移しても毛は生えないということが実証されています。これは、いわぱハゲるところとハゲないところは皮膚が違うということ、そして同じ一つの頭にも活発に活動し続ける毛根と、途中で活動をやめてしまう毛根があるということを証明しているともいえます。
ハゲる皮膚とハゲない皮膚はどう違うのでしょうか。これは「男性ホルモンに対する細胞の感受性が違う」ということになります。同じ人でも頭皮の場所によって毛の『男性ホルモン感受性』が決められていて、その性質は場所を移しても変化しないのです。
ハゲはじめている人はその進行の度合いに差があり、M型、O型など毛の退却図のようなものも違いますが、おおよそ前頭部か頭頂部から最初に薄くなっていきます。対して、側頭部や後頭部はハゲにくく、中央の周辺部にはまだ黒々とした髪が残っている人もよくみかけます。これは、前頭部や頭頂部の毛根が男性ホルモンに敏感な部分であり、側頭部や後頭部の毛根はそうでないのだということでしょう。
代謝パターンの違い
男性ホルモンのテストステロンは、何故前頭部と後頭部の毛を薄くしてしまうのでしょうか?
頭の各部分の毛包を調べた実験がありますが、テストステロンは部位によって濃度に違いはないのですが、代謝される率が違うことがわかっています。前頭部と頭頂部には5α-ジヒドロテストステロン(5α-DHT)という物質が他の部分に比べて多く、代謝される率が高いのです。
このことから出された学説が若ハゲ男性における脱毛のメカニズムに解明の鍵を与えてくれました。それは?5α-DHTが多くなると、なんらかの段階を経て毛髪のエネルギー代謝に悪影響を及ぼし毛の細胞分裂を抑制してしまう。すると、毛は正常なヘアサイクルをまっとうせずに、虚弱な柔毛のままで短い寿命を終わらされてしまう。成長期が短くて早く休止期に入ってしまうから、虚弱な毛や休止したままの毛包が多くなり、いずれウブ毛ばかりになってついにはハゲてしまう?という考え方です。
一方、円形脱毛症の場合は「ヘアサイクル中断型」が大半を占めます。成長期にあった硬毛が突然抜け落ちてしまうのです。
男性ホルモンはフケ作りも促進させる
男性ホルモンはまた違った形でも脱毛を促進するという説もあります。若ハゲの人によると、脱毛が目立ってくる前にかゆみやフケが多くなってきたという声がよく聞かれますが、男性ホルモンはフケ作りも促進させるというのです。
フケは頭皮の角質細胞がはがれ落ちたもので、約4週間の周期で作られています。そこに男性ホルモンが関与すると、頭皮の新陳代謝を活発にし角質細胞を作る速度が早くなり、フケが大量に出るようになります。
フケや毛根の途中にある脂線から分泌された皮脂、微細な埃は毛穴のくぽみにたまり、空気の通りは悪くなります。そこに汗をかき適度の湿気を帯び、頭皮についた細菌は繁殖しやすくなり、その刺激でかゆくなります。その結果、頭皮は炎症をおこしてむくみ、毛乳頭への小さな血管のはたらきが悪くなって栄養も行き届かなくなるのです。毛母細胞は空気と栄養を受け取れなくなると分裂もできなくなり、毛は抜けてしまうわけです。
ですから、フケは放っておいては脱毛の原因にもなるのです。

脱毛症を分類する

脱毛症の種類
まえがきの中で、脱毛症には大きく分けて「男性型脱毛症」と「病的脱毛症」の2種類あると述べました。もう少し細分化すると、皮膚の老化によって自然の摂理としておこる「老人性脱毛症」があり、また「病的脱毛症」にもいろいろ種類があります。
1、男性型脱毛症
・男性ホルモン性脱毛症  男性ホルモンによる毛母細胞の活動抑制による脱毛・粗糠性(ひこうせい)脱毛症  頭皮の角質化と脂漏、およぴしっしんによる脱毛
2、円形脱毛症
原因はいろいろ考えられているが短期間に円形状に脱毛する
3、老人性脱毛症
皮膚の老化による脱毛
4、病気による脱毛症
・皮膚病による脱毛  アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患
・内分泌異常による脱毛  脳下垂体機能低下・甲状腺分泌異常
・分娩後脱毛  妊娠時のホルモン異常
・疵痕性脱毛  ケガ・ヤケド・化膿の跡が疵痕となり毛がなくなるもの、高熱による毛根の破壊
・特殊な疾患  強皮症、円板状エリテマトーデスなど
5、外因や薬物による脱毛
・放射線や抗ガン剤による脱毛
・熱湯・酸・アルカリによる脱毛
・毒素・カビ・細菌による脱毛
物理的な力による脱毛
以上のように細かく分類できますが、薬物、病気による脱毛や外傷性脱毛については原因がはっきりしており、元の原因がなくなればまた生えてくるものです。
また、老人性脱毛は高齢による一種の老化現象であり、避けられないものです。
円形脱毛症についての諸説
円形脱毛症はストレスやアレルギーその他によって頭の1カ所、あるいは数カ所が円形に脱毛してしまう病気です。一ヵ所にできるものを「単発性円形脱毛症」、数カ所にできるものを「多発性円形脱毛症」といいます。
円形脱毛症は痛いとかかゆいとかの自覚症状がないので自分ではなかなか気づかないことも多いようで、いつからなっていたのかわからないという人もいるようです。
なかでも後頭部や側頭部の生え際にできた円形脱毛症はなおりにくく、「蛇行性脱毛症」と呼ばれています。この脱毛症の原因としくみはまだはっきりわかっていないのですが、次のような説があります。
・自己免疫説
円形脱毛によって抜けた毛にリンパ球が多く含まれていることから、何らかの原因で自己免疫機能が働き、毛髪あるいは毛根を異物と判断し、体外に出そうとするために起こる。アレルギー、特にアトピー性皮膚炎の子どもに脱毛が起きやすいのは、こういった自己免疫機能と関連があるのではないかといわれている。
・抹梢神経異常説
円形脱毛者には肩や首が強く凝るという人が多く、首を支える僧帽筋という筋肉の中を走っている後頭神経に麻酔薬を注射すると脱毛部の皮膚温度が上昇し、短期間で脱
毛が回復したという報告がある。これにより、何らかの原因で首の神経の流れがスムーズにいかず脱毛が生じると考えられている。
・自律神経異常説
心臓をはじめ多くの臓器は自律神経によってコントロールされている。自律神経には交感神経と副交感神経があり、ストレスを受けると交感神経が緊張し、血管が収縮し
て血流が滞る。円形脱毛症の傾向がある人は頭部への血流が悪くなり、毛根に走る毛細血管の血液が止まってしまう。そのため毛根へ栄養が運べなくなり、毛根が仮死状態となり脱毛するといわれている。
また、自律神経は副腎皮質ホルモンとの関わりが深く、ストレスを受けるとふつう副腎皮質ホルモンが多量に分泌されるが、円形脱毛の場合この分泌が少ない。したがって脱毛部に副腎皮質ホルモンを塗布すると脱毛が止まり、発毛が促される。
円形脱毛症の特徴
ハゲにはハゲだけが単独でおこる「原発性」のものと、全身あるいは局部の病気が原因となって脱毛をひきおこす「続発性」のものがあります。
ちなみに若ハゲは原発性です。
続発性には各種の皮膚疾患のほか、円形脱毛症には糖尿病、胃潰瘍、高血圧症、甲状腺機能異常症、無精子症などが関係していることがあります。
たしかに若ハゲはほかの病気と合併しないので命にかかわるわけではありません。しかし、もし続発性の脱毛だったらその背後に病気が隠れていることもあるので、軽視しないことです。続発性脱毛でもっとも多い「円形脱毛症」。これは病院を訪れる患者のなかでも70%を占めます。
円形脱毛症にもタイプによって治りやすいものとたいへん治療困難なものがあります。
もっとも治りやすいのは十円玉サイズくらいの大きさで、数も多くて3個というもので、気づいてから約6ヵ月で自然治癒、早めに治療すれば3〜4ヵ月で治ります。このタイプ
の特徴は
・本人あるいは近親者に低血圧の傾向がある
・ハゲの周囲の毛を引っ張ってみると筒単に抜ける
・少し離れたまゆ毛やまつ毛など、頭髪以外の毛まではハゲない・・・など
※簡単に抜ける毛は萎縮毛(屍毛)と呼ばれる
一方、治りにくい円形脱毛症の場合は頭髪の生え際にハゲができます。
この特徴は・・・
・ハゲが円形または楕円形ではなく不規則な形で広がっていく
・脱毛がまゆ毛やまつ毛などあちこちに飛び火していく・・・など。
このタイプはアトピー体質が原因だったり、他の合併症があることが多いので、まずその治療を受けてください。ただし単純型か複雑型かは素人判断をしないで、はやめに病院で診断を受けてください。
円形脱毛症の治療
円形脱毛症の治療には内服による全身治療と、脱毛部への局所療法があります。
・内服薬  副作用の少ないセフアランチン、副作用はあるが効果の大きい副腎皮質ホルモンなど
・塗布薬  フロジン液、副腎皮質ホルモン剤・抗ヒスタミン剤含有の軟膏
その他麻酔によるブロック療法、赤外線照射、ドライアイスチョーク療法、スチームによる血行促進療法などがあります。
ストレス性の脱毛の場合はなんといってもストレス要因がなくなるか軽減すれば自然治癒することもあります。どちらかといえば副作用の可能性のある薬品やホルモン剤を投与するよりも、心理療法の方が安心かもしれません。
それにしても、円形脱毛症による脱毛のシステムも最終的には血行障害が原因です。
単純型の円形脱毛症は、最初細菌による軽い炎症がおこり、そのためにまわりに浮腫がおこって血管が圧迫されます。それによって血行が滞り、その部分の毛が丸く抜けていくと考えられています。

誰も教えなかった毛髪の真相

一本の毛髪でここまでわかる
髪は血液細胞がもとになってできていますから、血液検査で内蔵の具合が調べられるよ
うに、髪の毛でもその人についての身体的データがある程度わかるのです。
殺人現場に残されたたった一本の毛髪から犯人の血液型、性別、年齢がわかり、重要な手がかりになるということはすでに周知の事実ですが、そのほかにも病的脱毛の場合の原因や全体的な栄養状態、散髪後の経過日数など個人のさまざまなデータが毛髪にはかくされています。
それもそのはず、毛髪をつくる毛母細胞は体内から送られる栄養をもとにして細胞分裂を繰り返しているわけで、たとえば10センチの髪なら約一0ヵ月分の栄養状態、住環境
などのデータをもって歩いていることになります。
それに毛髪には老廃物を体外へだす排泄器官の役目もしています。
たとえば、ナポレオンの死因は毒殺ではなかったのかという説がここ数年で新たに浮上してきました。ナポレオンの墓から出てきた髪の毛を分析した結果、多量の砥素が検出されたのです。砥素が血液を通して髪まで及んでいるということは、髪は爪や尿と同じように体内の自然浄化の働きをしているということがわかります。
毛髪で病気を予知できる?
血液や尿検査のように、一本の髪の毛をわたせぱ健康診断ができる?そんな日もそれ
ほど遠いことではないかもしれない、と思えるほど毛髪は待ち主の身体を知る重要な要素であり、またそれを分析する最近の科学技術力も高度なものです。
ロから摂取したものが髪から検出されるというメカニズムに着目したアメリカのある研究所では、毛髪の根元で毛髪分析し、その人の健康状態や栄養状態を調べて予防医学に役立てようという研究が行なわれています。
たとえば亜鉛が不足し、さらにマンガン、クロム不足だと糖尿病の疑いがあるなど、毛髪を媒介にして、いろいろな病気の原因となる栄養素の過不足が研究されているのです。
まだ研究段階ではありますが、「糖尿病患者にはハゲが多い」という話しもあります。糖尿病というのは細胞が糖をとりこめなくなる病気と考えられています。血中から細胞
の中に糖をとりこませることを手伝うインシュリンというホルモンの中には亜鉛が含まれており、亜鉛が不足するとインシュリンをつくることができません。
「亜鉛」というのは昆布や貝に含まれているものですが、これがなければ消化やエネルギーをつくる助けをする酵素の働きができなくなります。亜鉛を含む酵素は細胞の核分裂に不可欠な染色体を作る重要な役割も担っているので、新しい細胞を作るために亜鉛が必要なのです。
髪をつくる毛母細胞も身体の中で活発な細胞分裂をしている細胞です。細胞が分裂するためには染色体を作ったりする酵素が必要であり、その酵素には亜鉛が不可欠なのです。すこしややこしいですが、「亜鉛が不足するとインシユリンがつくれなくなり糖尿病になる」ということと、「亜鉛が不足すると毛母細胞の細胞分裂がうまくいかなくて発毛に悪影響を与える」ということがつながって「糖尿病患者にはハゲが多い」という説が出てきたわけです。
もちろん、成人病にかかる年齢ならハゲた人が多いのは当然でもあるし、説が証明されたわけではありません。
でも、髪をつくるのに亜鉛が重要なこと、毛髪からその人に不足している栄養素がわかれば病気を防ぐ手立てになるということがおわかりいただけたと思います。
肺臓も髪の健康に関わっている
今度は、毛髪について漢方医学の見地から見てみましょう。
「気は血の師、血は気の母」といわれる場合の「血」は血液、唾液、リンパ液などを含んでいますが、前述の通り髪は血液細胞からできており、また血行のよしあしが育毛を左右することからも健康な血液が髪にとって重要であることは確かです。
5臓(肺臓・心臓・肝臓・肺臓・腎臓)6俯(大腸・小腸・胆・胃・3焦・膀胱)を中心にして、身体のあらゆる働きや作用がうまく機能しあっている、というのは漢方流の考えです。その5臓6暗に血がスムーズに行き渡らないと健康はそこなわれてしまいます。
そして、5臓6暗の中で髪に関係するのは肺臓と腎臓であり、脱毛に関わるのは肺臓です。
肺臓とは空気の補給と循環の役目をしており、空気を吸うと小さな幕い膜がふくらむ肺胞をもっています。その肺胞には毛細血管がはりめぐらされているのです。
肺胞は、血液中の2酸化炭素を吐き出し、新鮮な空気をとりいれるという、血液成分を浄化する働きをしています。呼吸は気管支→気管→鼻ロを通して血液中の2酸化炭素を吐
き出すのですが、呼気と吸気のバランスが何らかの原因でおかしくなると、完全に酸素と2酸化炭素が入れ替わらないまま血液が汚れてしまいます。そうすると、血液の汚れとともに、末梢血液によってできている髪に悪影響を及ぼしてしまうのです。
肺臓が良い働きをすると、外からの病原菌などの侵入を防ぐ防衛層が強くなり、同時に皮膚や体毛、頭髪につややかなうるおいが出て、毛髪は抜けにくく強くなります。だから、髪につやがなくなってきたら要注意です。
脱毛を防ぐには、肺臓を鍛えることも大切といえるでしょう。髪の毛一本一本に酸素がいきわたるよう、酸素を充分血液に入れてやるために、空気をたっぷりと肺のすみずみまで送りこむことが必要なのです。

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