フィナステリドでAGA(男性型脱毛症)を治療できる

ハゲの分類

フィナステリドでAGA(男性型脱毛症)を治療できる

脱毛は皮膚科で診る病気ではありますが、少し前まで「抜け毛対策」と言うと、まず市販の育毛剤、発毛剤を試す方が多かったと思います。
男性型脱毛症に関しては、従来「遺伝や人種的な差による毛髪の生理的変化」、言い替えれば「皮膚の個性」というとらえ方だったため、医師側もあまり積極的に男性型脱毛症を治療してこなかったのです。
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この状況を大きく変えたのが、2005年に新しく登場した男性型脱毛症治療薬フィナステリド(商品名‥プロペシア)でした。
では、どの程度髪が抜ければ男性型脱毛症と診断されるのか。男性型脱毛症は、髪が抜ける部位が前頭部と頭頂部に限られているのが大きな特徴です。
半世紀以上前、この発症に男性ホルモンと遺伝がかかわっていることをつきとめたJ・B・ハミルトンは、前頭部と頭頂部における脱毛の進行度をIからⅦの7段階に分類し、診断の指針としました。
男性型脱毛症の診断を下す基準については、額の生え際から頭頂線までの距離で診断されます。

AGA男性型脱毛症

AGA男性型脱毛症の臨界点

ハミルトンは「角額(額の生え際)の先端が頭頂線の前方3センチを越えて後退を示す」場合を男性型脱毛症の定義とし、のちにこれを植毛外科医のOT・ノーウッドが「ニセンチ」に改定しました。
つまり、額の生え際から頭頂線まで2センチという数字を、男性型脱毛症の臨界点としたわけです。欧米では現在でも、「ハミルトン・ノーウッド分類」に多少修正を加えたものが、男性型脱毛症の診断に多く使われています。
AGA男性型脱毛症の進行パターン

ハミルトン・ノーウッドの分類

ハミルトン・ノーウッド分類は日本にも導入されましたが、日本人の男性型脱毛症はハミルトンたちの分類とは少し異なることが分かりました。欧米の男性は前頭部が薄くなる人が多いのに対し、日本人の場合、前頭部の髪の毛は比較的保たれているのに対し、てっぺんの髪が少なくなる人のほうが多いのです。
ちなみに男性型脱毛症の発症率そのものも、欧米人とアジア人では違います。欧米ではおよそ50パーセントの男性が男性型脱毛症になります。そのなかでもアングロサクソン系の人々に発症率が高いことも分かってきました。
前にも書きましたが、日本人の発症率はおよそ30パーセント。中国人や韓国人は日本人よりやや低く(およそ20パーセント)、脱毛しない人のほうが多いのです。その理由は男性型脱毛症の原因がすべて明らかになるまで謎ですが、ともあれ男性型脱毛症には、人種的な差異があります。
そこで日本では、ハミルトン・ノーウッド分類を、日本人の脱毛パターンに即して修正した分類もできました。皮膚科医で、以前杜幌鉄避病院におられた高島巌先生によるものです。
高島分類(男性型脱毛症の発展様式)

高島分類(男性型脱毛症の発展様式)

 
高島分類では、額の生え際が臨界点に達していないのに、頭頂部は薄くなっているⅡ-vertexを加えました。ちなみにvertexとは頭頂の意味。現在も私たち日本の皮膚科医が男性型脱毛症の患者さんを診察するとき、高島分類を使用するのが一般的です。
ただし、ひとつ覚えておいてください。男性型脱毛症の進行過程には、人種による差異のほか、個人差もあるのです。自己判断の基準は額の後退や頭頂部の薄毛ですが、必ずしもパターンにとらわれず、気になったら脱毛症外来を設けている医院を訪ねて専門家の判断を仰いでください。

飲む発毛薬・フィナステリド(プロペシア)

さて、ここからは男性型脱毛症のいちばん新しい治療薬、フィナステリドについて説明します。この薬の出現で、男性型脱毛症の治療戦略は格段に進歩しました。
男性型脱毛症は、男性ホルモンのテストステロンが細胞内でⅡ型の5α‐リダクターゼという酵素によってDHT(ジヒドロテストステロン)に変わり、これが毛乳頭細胞内で作用して起こります。
フィナステリドは、Ⅱ型の5α‐リダクターゼの作用を妨げる薬です。アメリカで1983年に合成され、前立腺肥大の治療薬として1992年にアメリカのFDA(食品医薬
品局)に認可されました(商品名‥プロスカー)。前立腺肥大にも、ジヒドロテストステロンが関係しているのです。
ある薬物が治療薬として認定されるためには、患者さんの協力を得て臨床試験が行われます。フィナステリドも前立腺肥大の薬として臨床試験が行われたわけですが、その過程で男性型脱毛症の人に投与すると育毛効果が表れることが分かり、育毛剤としての研究もなされるようになったのです。

テストステロンとフィナステリド

フィナステリドの作用

アメリカのFDAがフィナステリドを男性型脱毛症の治療薬として認可したのは、1997年のことでした。前立腺肥大治療薬としてのフィナステリドは1錠につき5ミリグラムの含有量ですが、男性型脱毛症の治療薬は1錠当たり1ミリグラムの含有量です。
それまでの脱毛症治療薬はほとんどが頭に直接塗る外用薬でしたが、フィナステリドは内服します。これを飲むと、テストステロンが細胞内に入ってきたところでⅡ型5α‐リダクターゼの作用を妨げ、ジヒドロテストステロンの産出を抑えるので、これによる脱毛作用もくい止めることができるわけです。
薬理作用としては非常にシンプルですが、初めて世にでた効果的な「飲む発毛剤」として、一躍世界的に注目を集めました。世界の60ケ国以上で承認されています。
日本では21世紀に入ってから臨床試験が行われ、2005年の10月に1ミリグラム錠と0・2ミリグラム錠を厚生労働省が認可しました。一般に育毛剤の臨床試験は、フオ
トトリコグーフムという方法で行われます。頭頂部の髪の毛を1センチ4方切り、その部分に生えてくる髪の毛の本数で薬の効果を確かめる方法です。
アメリカでの臨床試験は、フオトトリコグラムによる2重盲検比較試験で行われましたが、日本では臨床写真のみによる2重盲検比較試験が実施されました。アメリカのフオトトリコグラムでは、髪を切り取った部分をはっきりさせるため点状の刺青が使われるのですが、日本人には頭部への刺青に抵抗を感じる人が多いため、臨床写真による2重盲検比較試験のみとなったのです。
2重盲検比較試験では、まず被験者をふたつのグループに分け、ひとつのグループには試験の対象となる薬、もう片方には偽の薬を与えます。フィナステリドの臨床試験では、男性型脱毛症の治験協力者を無作為に3つのグループに分け、ふたつのグループにフィナステリド1ミリグラム錠か0・2ミリグラム錠を飲んでもらい、残りのグループの方々には育毛効果のない偽薬を飲んでもらったわけです。
この偽の薬をプラセボ、あるいはプラシーボと言います。「プーフシーボ効果」という言葉なら、多くの方がど存じではないでしょうか。個人の思い込みによる効果のことで、たとえば効力がないものを「特効薬」として与えられた場合、「絶対効くはず」と思い込ん
で実際に効果がでてしまうことを言います。
臨床試験を行う際、被験者が何を与えられたか明らかにされると、効力が変化してしまうことがあるので、それを明らかにしないようにする方法が盲検試験です。さらに、薬を被験者に与える側にも、自分が与えている薬が試験の対象薬か、はたまたプーフセボであるのかを知らせずに行うものを2重盲検比較試験と呼びます。薬を与える側が、どちらを与えているか知っていると、渡すときの態度などから相手に分かってしまう恐れがあるので、慎重を期して両者ともに知らせずに行うのが2重盲検試験というわけです。
 
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日本人の男性型脱毛症に有効なフィナステリド

では、我が国におけるフィナステリドの臨床試験結果をお知らせしましょう。

フィナステリド臨床試験

フィナステリド臨床試験

 
これをみれば一目瞭然。
フィナステリドは人種に関係なく表れる。明らかな効果が表れるのは、投与後6ケ月から一年ほどである点も共通しています。しかしひとつだけ、日本人に特徴的なことが発見されました。
欧米でも日本でも、フィナステリドの臨床試験には1ミリグラム錠と0・2ミリグラム錠が使用されましたが、欧米の被験者にとって0・2ミリグラム錠の効果はやや低かった
のに対し、日本では0・1ミリグラム錠を投与されたグループの効果が、1ミリグラム錠投与グループとほとんど変わらなかったのです。欧米人に比べて体格が小さいこと、あるいは人種的な違いによるものかもしれません。
フィナステリドは2005年10月に厚生労働省の認可を得て、ニケ月後の12月、プロペシアの商品名で販売が開始されました。その際、一ミリグラム錠に加え、欧米にはな
い0・2ミリグラム錠も生産されることになったのは、こうした結果を踏まえてのことです。
その後、国内で1ミリグラム錠投与による3年間の延長試験がなされました。先ほど紹
介したように服用を開始して一年後には58パーセントの患者さんに「改善」が認められましたが、これが2年後には68パーセント、3年後には78パーセントと、改善率は年
を追うどとに10パーセントずつアップ。つまり3年間内服継続すると、80パーセント近くの人に「髪の毛がやや増加」する現象が見られたのです。
実際は、飲み始めて一年ぐらいのあいだは発毛数は増えるのですが、その後の発毛数は徐々に減っていきます。ただし、外見上は一年後より2年後、2年後より3年後のほうが「髪が増えた」と見える例が多いことから、発毛数は減っても髪が伸びるスピードが速まる、あるいは毛が太くなる現象が起きていると思われます。
またこの試験では、3年間続けて服用した患者さんの98パーセントは、男性型脱毛症の「進行」が認められなかった、という結果もでています。海外の頭頂写真評価では、1ミリグラム錠の5年間投与で、90パーセントの患者さんに抜け毛を抑える効果、あるいは改善効果が認められました。

フィナステリドの副作用について

どんな薬にも、多かれ少なかれ副作用はつきものです。フィナステリドの場合、臨床試験における副作用はどく軽いものでした。薬を飲んだことと関連がありそうな副作用は、フィナステリド0・2ミリグラム錠を投与されたグループで1・5パーセント、1ミリグラム錠のグループでは6・5パーセント、プラセボを投与されたグループでは2・2パーセントの患者さんから訴えがありました。
どちらのグループも、訴えは男性機能の低下や性欲の減退など「性」に関するものが大半でしたが、いずれも「自覚症状」で、日常生活に大きな障害をきたすものではありませんでした。そもそもフィナステリドには性欲に関与するテストステロンを減らす作用はな
いので、理論的にも男性機能に支障をきたすことはないと言えるでしょう。
欧米の臨床試験でも、性機能に関連した副作用の訴えが4〜5パーセント報告されていますが、これも自覚症状であり、一ミリグラム錠グループとプラセボグループとのあいだにも決定的な差はなかったと報告されています。
また、国内の臨床試験でフィナステリドて1ミリグラム錠を飲んでいたグループから肝機能の悪化で上昇するALT値と総コレステロール値がわずかに上がった例、海外では胃の不快感を訴えた例がありましたが、いずれも軽い副作用でした。フィナステリドの臨床試験では、深刻な副作用は国内外ともまったく報告されませんでした。
ただし、服用に当たっての注意点はいくつかあります。フィナステリドは、医師の処方箋がなければ購入できません。こうした薬を「医師処方薬」と言いますが、フィナステリドのようにホルモンにかかわる薬品の場合、薬局で自由に買える一般医薬品としての認可は下りにくいのが現状です。
このため、フィナステリドを試したい方は、まず「脱毛症外来」のある病院やクリニックで診察を受けるか、個人輸入で取り寄せるしかありません。
個人輸入だと、フィナステリドを主成分としたプロペシアのジェネリック医薬品を自宅に配達できます。インド製のジェネリックは安くてお得です。

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フィナステリド服用時の注意点

フィナステリドは男性型脱毛症の治療薬なので、服用者が大人の男性に限られるのは当たり前、と思われたかもしれません。しかし、男性型脱毛症を発症するのは、男性だけではないのです。女性が男性型脱毛症にかかるメカニズムは第6章で改めて説明しますが、ここでは治療に関してつぎの点だけ覚えておいてください。
フィナステリドは、女性の脱毛症治療には使われていません。とりわけ妊娠中の女性や妊娠しているかもしれない女性、乳児に母乳を与えている女性にフィナステリドを処方することはタブーとなっています。
成人男性のフィナステリド服用に関しては、一ミリグラム錠をつづけて飲んでいると、前立腺がほんのわずか小さくなることが確認されました。これによって前立腺の機能に問題が起きることはありませんが、前立腺がんの腫瘍マーカー検査をした湯合、値が正常値の半分程度になってしまいます。したがって、前立腺がんの腫瘍マーカー検査を受ける際は、フィナステリドを服用中であることをあらかじめ医師に伝える必要があります。
また献血をする場合にも注意が必要です。フィナステリドを服用中の方は、一ケ月間飲むのをやめてから献血してください。これは妊娠の可能性がある女性にフィナステリドを含む血液が輸血されるのを防ぐためです。
もうひとつ、フィナステリドとドーピングの関係にも触れておきましょう。フィナステリドは以前、世界反ドーピング機関が定める「禁止薬物リスト」に登録されていました。
2007年の7月13日、ソフトバンク球団に所属していたガトームソン選手の尿からフィナステリドが検出され、ドーピング違反で20日間の試合出場停止処分を受けました。
海外でも、サッカー選手やウインタースポーツのスケルトンの選手がフィナステリド服用でドーピング違反となった例が報告されています。
フィナステリドがドーピングの禁止薬物と知って、不安になった方もいるかもしれません。しかし、フィナステリドが直接肉体機能に作用するわけではないのです。これを飲むことで、筋肉増強や持久カアップなどにつながることもありません。
フィナステリドを服用すると、筋肉を増強させる薬物などを使用した形跡を消す効果が生じます。つまり、フィナステリドが禁止薬物にリストアップされていたのは、単に違法な筋肉増強剤を使った痕跡を消す働きがあるからなのです。最近になって検査法が改良され、禁止薬物リストから外されましたので、男性型脱毛症のアスリートはホッとしているかもしれません。
ここまで説明したように、フィナステリドには重い副作用もなく、20歳以上の男性が服用する場合は、特別な注意も必要ないことがお分かりいただけたと思います。ほかの薬との飲み合わせで副作用が強くなったり、効き目が薄れることもないので、医師にとっては処方しやすい薬です。
しかし、臨床試験の結果にもあるように、すべての男性型脱毛症患者さんに効果が現れるわけではありません。医療現場では、フィナステリドで目に見える効果がでない場合、直接患部につけて細胞活性や血行を促すミノキシジルと併用するなどの治療法が実施されています。
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