特別な道具は極力使わず! キッチンの大掃除を楽にする裏技

しつこい油汚れ、 めんどくさい水垢がグングン落ちる! 今すぐ使えるテクニック大公開

今年の汚れは今年のうちに! 家事アドバイザー・矢野きくのさんにお掃除テクニックを聞いてきました

さあ、いよいよ年の瀬も迫ってきました。となると、やらなきゃならない大掃除。いざ、やりはじめてみてもなかなか捗らず、「大掃除が終わる前に年が明けちゃうよ!」なんて人もいるのではでしょうか。

特にめんどくさいのがキッチンまわり! 水垢や油ハネなど頑固な汚れがなかなか落ちないんですよね。でも逆に考えてみると、キッチンさえ片付けてしまえば、ずいぶん気持ちが楽になりませんか。リビング、お風呂、トイレといったほかの場所は、いつものお掃除とさほど内容が変わりませんよね。つまり、キッチンを制するものが大掃除を制す!

ということで、今回はキッチンを重点的にお掃除してみましょう。
と言ってもお掃除グッズを増やすと、お金もかかるし、置き場所も困ります。なるべく家にあるものを使って、上手に大掃除したいもの。そこで、シンプルかつ効率的なお掃除を知り尽くしており、TVや雑誌でも引っ張りだこの家事アドバイザー・矢野きくのさんにキッチンの大掃除で役立つテクニックを教わってきました。ぜひ、気持ちの良い部屋にして、素敵な新年をお迎えください!

矢野きくの
家事アドバイザー・節約アドバイザー。キャリアコンサルタントとして3万人以上の働く女性をサポートする中で、女性が働く為には家事からの改革が必要と考えて現職に。家事の効率化、家庭の省エネを中心にテレビ、雑誌、講演ほか企業サイトや新聞での連載。TVクイズ問題の作成や便利グッズの開発にも携わる。 著書「シンプルライフの節約リスト」講談社 他

キッチン以外にやり残しがないように。まずは、大掃除のToDoリストをつくろう

キッチン以外にも大掃除すべき箇所をリストアップしてみました。「掃除し忘れた!」なんてことがないように、ぜひ活用してみてください。

玄関

□ 泥汚れ
□ 靴収納

□ ガラス
□ サッシ
□ 網戸

トイレ

□ 床
□ 便器
□ 換気扇

お風呂

□ 浴槽
□ 鏡
□ 蛇口
□ カビ落とし

キッチン

□ 壁
□ コンロ
□ 水まわり
□ 換気扇
□ 流し下などの収納エリア

リビング

□ 棚やテレビの裏
□ ソファー
□ カーテン
□ 照明器具
□ 掃除機がけ
□ 雑巾がけ

寝室

□ ベッド下
□ マットとベッドの間
□ クローゼット

エアコン

□ フィルター
□ 本体の乾拭き

ベランダ、外回り

□ 排水溝
□ 床

どこから手を付けるか、もう迷わない! お掃除の基本は「高い場所」から
照明の傘、高い家具の上にたまったホコリなど、高い場所から片付けるのがお掃除の基本です。この順番なら、せっかく掃除した床を拭き直し・・・なんて二度手間にならなくて済みます。また、洗剤などで汚れを浮かして取る場合、つけ置き時間を考えて早めに手をつけておきましょう。後の行程を考えて効率よく進めていけば、意外とあっという間にお掃除が終わります!

面白いぐらいよく落ちる! 見たらマネしたくなる、キッチンのお掃除テクニック

今回お邪魔したキッチン。マメに掃除してあり、とってもキレイです。でも、改めてよーく見てみると、レンジの五徳やシンクを中心に汚れが残っていました。1年の汚れは溜まっているものなので、普段しっかりお掃除している人も、気を抜かず取りかかりましょう。冷蔵庫の上など、ホコリをハタキと雑巾でキレイにしたら、いよいよ裏技お掃除のスタートです!

【素手でさわりたくないベトベトの油汚れは、重層水だけでピカピカに!】 早速、レンジのお掃除スタート! ゴシゴシこするのかな、と思いきやシンクにゴミ袋を広げだす矢野さん。そこへ重層と10倍くらいのお湯を入れていきます。軽くかき混ぜて重層を溶かしたら、油で汚れた五徳をドボン。

意外と油が飛び散っている壁には、重層水を浸したキッチンペーパーとラップを湿布のように貼りつけていきます。「どちらも10分くらいつけ置けば、油が浮いてくるんですよ」と矢野さん。待っている間に調味料入れなど他の場所を掃除しちゃいましょう!

ところで油汚れといったらクレンザーや洗剤で落とすイメージがあるのですが、どうして重層なんでしょう?
「お掃除って、汚れを浮かすことより、洗剤などを洗い流す方がよっぽど時間がかかるんですよ。その点、重層は口に入れても安全なので、洗い流さなくても大丈夫。これだけでお掃除の時間がグッと短くなります」
へー、知りませんでした。でも肝心なのは、油汚れが落ちるかどうか。さて、重層の威力は!? 歯ブラシでちょっとこすっただけで、ヌルヌルの手触りがあっという間にスベスベになっていきます! すごい! 重層すごい!
汚れを取り終わったら、ゴミ袋の中の重層水でさっとゆすぎ、水気を拭き取ったらはい、おしまい。流さないって本当に楽チンです。 洗い終わったあとも、ひと技。排水溝の真上でゴミ袋をカットすると、そこから汚れた水が流れていきます。「こうすれば、シンクを余計に汚さなくて済みますからね」と矢野さん。お掃除中に汚れを増やさないことが大切なんですね。 油汚れには重層水。これ、覚えておきましょうね。ちょっとした汚れならつけ置きなしでもみるみるキレイになります。水10:重層1の割合で作った重層水をボトルに入れておけば便利です。コンロ全体は重層水を吹きつけて汚れを拭き取りましょう。もちろん、洗い流さなくてOKです。 今までかかっていた時間はなんだったの?と驚くぐらい、あっという間に油汚れが落ちました。なお、金属が熱で変色した部分は汚れではありません。いくらこすっても落ちませんので、ここに時間をかけないようにしましょうね。

壁紙にしみ込んでしまった汚れも、重層水をスプレーし、歯ブラシで軽くこすったら落とせました。汚れが広がらないよう、キッチンペーパーなどで拭き取って仕上げましょう。壁紙の材質によっては落ちなかったり、壁紙を傷めてしまうこともあるので、試す場合はまず目立たないところでチェックしてみてください。

自分でできるのが一番いいけど・・・換気扇はプロに任せる方がオススメ
もちろん、目につく油汚れは重層水でお掃除できますが、最近のシステムキッチンについている換気扇は構造がとっても複雑。ものによっては素人の手が届かない場所にフィルターがついている場合もあり、完璧にお掃除するのは困難です。プロに任せば、無理にお掃除して壊してしまう心配がありません。年に1度のおうちのメンテナンス、と割り切ってもいいかも知れませんね。

【もう、こすり洗いの重労働いらず! こびりついた水垢はクエン酸が溶かす!】 水道水の中のカルシウムやマグネシウムが固まってできる水垢。一度ついてしまったらゴシゴシこすらないと落ちないから、本当に大変なんですよね。

ここで矢野さんが取り出したのはクエン酸。レモンなど柑橘類に含まれる酸っぱい成分のもとです。こちらも、もちろん洗い流さなくてOK。これを、重層水と同じくらいの割合で溶かし、ボトルにセットしました。

クエン酸水を水垢に吹きつけ、100円ショップで購入したマイクロファイバーの雑巾で軽くこすると・・・うわっ! もうピカピカです!
「最近の100円ショップは便利ですよ。このマイクロファイバー雑巾、手袋タイプも出ています。いらないフリースを切って代用できるんですが、余計な洗剤を買うくらいなら、こちらの方がオススメですね」
ちなみに、重層もクエン酸も100円ショップで揃ってしまいました。今回の記事、とっても安上がりです。

蛇口の水垢ももちろん、クエン酸水で簡単に落とせます。さらにここで、ひと技。いらないストッキングなど伸縮性のある布を隙間に挟むと、指や布が届かない場所までお掃除できます。意外と汚れが溜まっているので、ぜひ試してみてください。

重層とクエン酸、便利なのは分かったけど、どう使い分ければいい? 家のしつこい汚れは大きくわけて、ホコリに油や皮脂などが混ざって固まった「酸性の汚れ」と、水道水の中の鉱物が固まったり、石けんやトイレの尿などと混ざって石化した「アルカリ性の汚れ」に分類できます。そして重層はアルカリ性、クエン酸は名前の通り酸性です。汚れを浮かす(溶かす)ためには、汚れと逆の成分を使用し中和させることが大切です。ちなみに市販の洗剤も「中性」「酸性」「アルカリ性」といった表記がされていますね。
たとえば、浴槽の汚れの場合。皮脂がこびりついた湯垢なら、油だから酸性。重層を使えばキレイになります。もし、皮脂ではなく水垢や石けんが固まってしまっていたら、クエン酸を使ってみましょう。どちらの成分の汚れか見分けると、お掃除がさらに捗りますね!

【いよいよお掃除もラストスパート! 床のちょっとした隙間も見落とさないで】 お掃除の基本、上から下の順番を忠実に守り、シンク下の収納などを片付けたら、残りは床掃除です。と言っても、掃除機をかけたあと、軽い水拭きぐらいはみなさんやっていますよね。でも、水拭きをする前に、もう一度チェックしてみましょう。キッチンの床はゴミが溜まりやすい場所。目地に沿って歯ブラシなどでホコリをかき出してましょう。

本当は一番、衛生管理を徹底したい場所。キッチン家電のお手入れも忘れずに

食材などを扱うキッチン家電は、直接口に触れる場所といっても過言じゃありません。でも、よく考えたらトイレ掃除よりお手入れの回数が少なかったり・・・!? 衛生面を考えたら大掃除に限らず、マメにメンテナンスしたいところです。そこで、矢野さんに毎日に活かせるお手入れ方法も聞いてみました!

【冷たくても雑菌は死なない! 冷蔵庫の中はゴミゼロをキープしよう】
野菜クズやこぼれた調味料などで汚れてしまう冷蔵庫の中。取り外しできる箇所は丸洗いしてしまいましょう。外せない箇所もマイクロファイバー雑巾などで拭けば、簡単に汚れが落ちます。ちなみに食品の臭いが気になる場合、臭いの元の食品をしっかり密閉し、冷蔵庫内の汚れを落とせば自然と臭いもなくなるはず。掃除を怠り、消臭剤に頼っても雑菌から臭いが出てしまい、あまり効果は出ないのでお気をつけください。

さらに、汚れにくくなるひと技。こぼれたら後始末が大変な調味料などは、プラスチックのかごなどで分類しておきましょう。たとえば、ジャムやバター、岩のりなどをまとめた朝ごはんセット、豆板醤やオイスターソースなどをまとめた中華セット、といった具合にシチュエーションごとに分けるのがオススメです。使用するとき丸ごと取り出せば調理もスムーズ。万が一、こぼれてしまった場合も、かごを洗うだけで済みます。

【超意外! 電子レンジはカビが発生しやすい場所でもある】
食品を温めると水蒸気が出ますよね。これが抜け切らないうちに電子レンジを閉めてしまうと・・・水分が溜まってカビが生えてしまうこともあるので気をつけましょう。 ちなみに、電子レンジの内部にこびりついた汚れは、そう、飛び散った油汚れですよね。というわけで重層水がオススメです。汚れを落としたあとにキッチン用アルコールで拭けば、カビ対策もバッチリです。機械なので直接吹きつけるのではなく、布に染み込ませてからお手入れしましょう。

また、電子レンジの臭いはレモンやお酢が取ってくれます。料理で使ったあとの余ったレモンの皮で内部を拭いてみましょう。これなら簡単なので、定期的にお手入れできそうですね。

【あたなのトースターのパンくず受け、何年放置してる?】 パンくずだけでなく、チーズやお餅のかけらなどのゴミが溜まってしまうトースター。いくら火に近い場所といっても、ゴミを入れっぱなしの場所で調理するのは嫌ですよね。Haierのトースターはパンくず受けだけでなく、扉なども取り外せますから、定期的に洗ってお手入れしましょう。

こちらのお家のトースター、改めて見てみるとパンくず受けにずいぶん汚れが溜まっています。キレイに落ちるかなあ?
「とりあえず、重層水で試してみましょうか」と矢野さん。汚れが焦げてしまうと中和して浮かせられなくなります。そんな場合の最終兵器・クレンザーとたわしも念のため用意しておきました。ほどなくして「あ! 落ちちゃった!」と笑う矢野さん。便利すぎるぞ、重層水。 見てください、このピカピカ具合。みなさんもまず重層水、それでも落ちなかった場合はクレンザーと段階を踏んでお試しくださいね。

キッチンのお掃除テクニックを知っておけば、ほかの大掃除も楽になる

キッチンがピカピカになる裏技をご紹介してきましたが、これだけしつこい汚れが落とせるなら、ほかの場所もキレイにできそうじゃありませんか。そう、今回学んだテクニックはキッチンに限定されるものではないのです。お風呂の蛇口、リビングのフローリング、家電製品のお手入れといった、あらゆるところで活用してみてください。 最後に矢野さんに教わったことをまとめてみましょう。

  1. 効率的な順番で手をつける

  2. なるべく洗い流さず済むようにする

  3. 汚れを広げない

たったこれだけのことでお掃除が劇的に楽になります。お掃除って実は簡単なんですね!

では、そろそろ本格的に大掃除をはじめましょうか。スッキリ気持ちよい部屋で、2016年も楽しんでいきましょう!