“海の悪魔”を捕まえろ! 旬の味を追ってプチ冒険

釣り初心者にこそオススメ。夏のイベントにもぴったりな海の遊び

生命の源・海。
けれど、この穏やかな水面とは裏腹に、海底の奥深くには“悪魔”が潜んでいるという。
そこでUPGRADE編集部は、“悪魔”をこの手に捕まるために立ち上がった! これは我々の戦いの記録である---

なんて大げさに始めてしまいましたが、今回は西洋で海の悪魔とも呼ばれる“タコ”を釣ってみたいと思います。タコ釣りのメインシーズンは6〜8月と、まさにこれから。さらに、初心者も楽しめる比較的カンタンな釣りなんだとか。非日常を体験できる夏のアクティビティにピッタリです! さあ、ぷりっぷりのタコを目指して、いざ出港しましょう。

初心者だけで3時間チャレンジ。本当に高級食材マダコは釣れるのか?

明石だけじゃない! タコは日本全国の海で狙える獲物
西日本に限らずタコは日本全国の海に生息しています。ぜひ、お近くの海を調べてみてください。防波堤からの磯釣りでも狙えるそうですが、より大物の“マダコ”を目指して沖釣りに挑戦してみましょう。今回、ご協力いただいたのは神奈川県・葉山柴崎港の釣り船五エム丸さん。

葉山柴崎 釣船 五エム丸(スポーツ報知指定船宿)
年間を通して豊富な釣り物を狙える相模湾の葉山芝崎から出船。経験豊富な船長と笑顔満点のスタッフが親切にサポートしてくれるので、初心者も安心。最大5隻の船で四季折々の魚種にチャレンジできる。
神奈川県三浦郡葉山町一式2511-63

釣具などはすべて貸してもらえるので、汚れても良い服装とクーラーボックスさえ持って来ればOK。万が一、クーラーボックスを忘れた場合でも、海の近くならコンビニで売っていたりするんですよ。

難しいコツは特になし! タコ釣りは引っ掛けるだけ 出港する前に、まずはタコ釣りのレクチャーをしてもらいました。なんだかちょっと見たことない仕掛けですが、テンヤ釣りという方法だそうです。
海底まで糸を伸ばし、エサとなるカニの匂いでタコを誘い込みます。タコがヒットしたら糸を引き上げ、エサの下についているフックに引っ掛けるそうです。うーん・・・なにかコツはあるんでしょうか?

船長「糸を垂らしたら、クイックイッと小刻みに糸を持ち上げるんだよ。タコが掛かったら重たくなるから、そうしたら一気に糸を引き上げる。それだけだから、あんまり教えることがないんだよねえ」

な、なるほど。話だけ聞けば初心者にも簡単そうです。というわけで、いよいよタコ釣りに出かけましょう。

海風が爽快! 早速、仕掛けを投げてタコを待つ、けれど・・・
うーん、気持ちいい! 幸いこの日は波も少なく、船の上は想像よりずっと安定していました。5分ほど海の上を走れば、第1のタコ釣りポイントに到着です。 船の上から、先ほど出発した漁港が見えます。そんなに遠くまで出ないので、万が一、何かあってもすぐ戻れます。これなら沖釣り初心者やファミリーも安心ですね。

船長の「じゃあ、糸を入れてみて」の声を合図に、次々と糸を海に投入していきます。 あとは教えてもらった通り、糸をクイックイッと持ち上げます。繰り返していくうちに糸の重さの感覚をつかんできました。 ・・・なかなかヒットの気配なし。そんなに簡単にはいかないのでしょうか。

場所を変えて何度もトライ。そして遂に“海の悪魔”が現れた!
様子を見ながらスポットを変えること数回。すでに釣り始めてから2時間ほど経過しています。ちょっぴり諦めかけたその時。「あ!」と船上に声が響きました。 やりました! 見事ヒットです! あとは逃さないよう慎重に糸を引っ張り、網でタコをすくい上げます。 見てください。こんな立派なタコを釣り上げることができました!

船長「まだまだ小さいサイズだけど、市場に出れば3,000円はするだろうね。日本のタコは海外のよりも価値が高いんだよ」

確かに、スーパーなどで見かけるタコも、結構いい値段がします。高級食材ゲットに、テンションも一気に上がります。すると、なんということでしょう。またしてもタコのヒットが! 結果、3時間で3匹ものタコを釣り上げることができました。生きの良いタコが逃げ出さないよう、それぞれネットに入れてあります。完全初心者で挑んだのに、なかなかの出来ではないでしょうか!?

漁師直伝! 生のタコを美味しく食べる下ごしらえ方法

そのまま食べるのはNG。キレイにヌメりを取るのが一番のポイント
魚はさばいたことがある方も、なかなか生のタコを調理したことはないですよね。そこで、どうしたら美味しく食べられるのかも、漁船の方に教えてもらいました。

タコの頭をひっくり返すと、中に内臓が詰まっています。まずはこれを全部取ってしまいます。そんなに難しくない作業ですが、漁船の人がやってくれる場合は、お任せすると楽ですよ。

その次がタコ調理、一番の要です。タコの皮にはびっちりとヌメりがこびり着いています。これをキレイに取り除かないと、生臭くて美味しくありません。
そこで網に入れたままたっぷり塩をまぶして、ゴシゴシと擦っていきます。これはちょっぴり手間がかかって大変。 ですが漁船の方に「すぐ食べない場合は、生のまま冷凍しちゃうとヌメりが取りやすいよ!」と裏技を教えてもらいました。せっかくなので、本当か試してみましょう。

凍らせたら本当にヌメりが取りやすい? 自宅の冷凍庫でタコを凍らせて実験!

ビニール袋にしまったタコは冷凍庫に保存します。もちろん、普通の冷蔵庫についている冷凍室に入れても問題ありません。でも今回のように、まるまる一匹を保存するときは専用の冷凍庫があるとすごく便利です。特に釣り・アウトドア好きの方にオススメですよ!

そして数日後に取り出した凍ったタコがこちら。自然解凍した後、もみ洗いしてみます。 確かに、ちょっと擦るだけでどんどんキレイになっていきます。これは凍らせることでヌメりの成分が固まり、剥がれやすくなるから。しかも、生の状態なら6ヶ月、ボイルしたものなら1ヶ月は冷凍保存ができるそうです。味も落ちづらいので、タコは冷凍保存と覚えておきましょう。

いよいよ下ごしらえも大詰め! 茹で上がりのタイミングはタコの口を見て決めよう

それでは下ごしらの最終ステップ。タコを茹でていきます。漁船の方に「お湯でもいいけど、ほうじ茶などで茹でるとタコの色味がキレイになるよ」と、ここでもまた裏技を教えてもらいました。 タコの口部分が白くなったら茹で上がり。身がプリプリしていてすごく美味しそうです!

旬の旨味はそのままに。絶品タコ料理を作ってみよう

茹で上がったタコはそのままでも十分美味しいのですが、さらにご馳走になるようアレンジしてみましょう。と言っても折角の獲りたて。素材の味をなるべく残したいところ。

そこで、シンプルだけど華やかなタコレシピを、魚介の扱いに長けた料理家・今井 亮さんに教えてもらいました。市販のボイルタコでもできるので、ぜひお試しください。

材料を入れたら、あとは炊飯器にお任せ! ほっこり旨味のつまった『タコ飯』
タコの出汁がご飯に染み込み、とっても豊かな味わい。タコの絶妙な歯ごたえが丁度良いアクセントになります。

カレー風味がビールとの相性バッチリ! 『タコのスパイシーから揚げ』
下味がしっかりついているので、冷めても美味しい! やみつきになりそうな、おつまみレシピです。

オーブンで簡単にできる、おもてなしレシピ『タコとキノコのアヒージョ』
スペインバル定番の味をご自宅で。キノコはお好みに合わせて変更可能です。

さっぱり爽やかな夏のひと皿『タコのカルパッチョ 〜トマトソース〜』
タコをスライスするのが難しい場合、お刺身用のタコを使ってもOK。彩りもキレイで、食卓が華やぎます。

自分の手で穫った食材だからこそ、美味しさも格別!

煮てよし、焼いてよし、揚げてよし。タコはとても料理しがいのある食材です。そして何より、自分の手で捕まえた食材は美味しさもひとしお。タコに限らず四季それぞれの旬を楽しめるのは、日本ならではの贅沢ですよね。今度のお休みはご家族や友達を誘って、釣りをはじめとしたアクティブな食材探しに出かけてみるのはいかがでしょう。きっと感動まで味わえる、素敵な思い出になりますよ!